高齢者は、転倒して骨を折ったりすると、そのまま寝たきりに繋がることもあるので要注意です。
原因は年齢ではなく、足指の変形にある
日本では現在、転倒事故で亡くなる人が、1年に10,000人以上います。交通事故が年間5,000人ですから、いかに多いかわかるでしょう。転びやすさも、年のせいにされがちですが、足の指に原因があります。足指が曲がったり浮いたりして変形し、歩くときにしっかりと踏ん張れていないのです。足指を広げて伸ばせば、足の裏の全体で地面をつかんで踏ん張れます。転びにくい足になるのです。このことは実験でも証明されています。
上の写真をご覧ください。「足指を広げる」がテーマの、湯浅慶朗先生の講演会の風景です。会場に来られた70代の女性が、背中で組んだ両手に、体重70Kgある湯浅先生を乗せても、ビクともしません。実は、この女性はひざに痛みがあるそうです。それが、「ひろのば体操」をし、矯正用の5本指靴下をはいて足指を広げたら、このように湯浅先生を軽々と支えられるほどに踏ん張る力がついたのです。
湯浅先生は、講演会で、よくこの実験を行います。「ひろのば体操」をして足指を広げると、いかに踏ん張り力がつくかを、見える形で知っていただきたいためです。目の前で見ると、みなさんびっくりされます。足指が広がれば、年齢と関係なく、このように踏ん張りがきいて、転びにくい足になるのです。
ふくらはぎが刺激され、全身の血流も良くなる
足指を広げると、足指を使う歩きかたに変わっていきます。すると、全身の血液循環もよくなります。体の末端である足指の血行がよくなると同時に、「第二の心臓」と言われるふくらはぎの筋肉が、効率よく刺激されるからです。足指でとらえた地面をしっかりけって歩くと、ふくらはぎの筋肉がギュッと動きます。その圧力が血管をしごき、血液を上半身に送り返すのです。
反対に、足指をかがめた状態で歩いてみてください。地面をけることができなくなり、不安定な歩きかたになります。ふくらはぎも刺激されず、血液の循環も悪くなります。つまり、足指が広がって伸びて動くようになると、第二の心臓としてのふくらはぎの働きも円滑になるのです。
あきらめなければ、体は必ず変えられる
一生歩けるために大事なことは何でしょうか。それは「あきらめない気持ち」です。豊北病院 通所リハビリテーションセンターでは、歩けなかった人たちが、足指を広げて伸ばすことで、歩ける距離をどんどん延ばしています。ご本人にあきらめない気持ちがあったからこそです。歩行に不自由を感じても、「年だから」とあきらめてはいけません。
これまで豊北病院 通所リハビリテーションセンターに来られた最高齢は、96歳です。その方は最初、足首と足が痛くて歩けませんでした。それでも3ヶ月で痛みがなくなり、歩けるようになりました。何歳になっても体は変わってくれるのです。他にも82歳の女性で「ヘルニア」と診断された方がいました。腰痛と足の痛みがあり、「年のせいだから」「一生薬を使いながら上手に付き合っていきましょう」と医師に言われたそうです。
しかし足指を広げるケアをして15分後、湯浅先生を後ろに乗せられるまでに回復し、痛みもなくなりました。ひざや腰の痛みに悩まされ、「手術しかない」と言われているようなかたも、あきらめてはいけません。豊北病院 通所リハビリテーションセンターのスタッフは、「あきらめない気持ちがあれば、どなたもきっと歩けるようになる」と信じています。
一生歩ける足づくりは足指体操から
最近、老化予防に筋トレが勧められています。しかし、筋トレの必要性は言われても、足指の重要性はほとんど指摘されていません。湯浅先生もかつては、痛みを抱えたり歩けなかったりする患者さんに、筋トレを徹底してやってもらったことがあるそうです。結果は痛みが取れたり歩けるようになったりする人はもちろんいましたが、なかにはかえって悪化する人もいたとのこと。湯浅先生は理学療法士としての自信をなくしていました。
その後、「答えはすべて足指にある」ことに気づいてからは、筋トレをやめたそうです。筋トレをしなくても、足指を広げて伸ばすと痛みは消えて、歩けるようになるのです。足指を広げて歩くと、体に必要な筋肉もついてきます。ですから、みなさんも、文字通り「一生歩ける足づくり」「死ぬまで歩ける足づくり」を目指して、まず足指を広げることから始めてみませんか。
足指の変形
実際にあなたの足指を見てみてください。ほとんど方に足指の変形が見られます。
ひろのば体操のやり方
O脚やX脚などの変形には、湯浅慶朗先生が考案した「ひろのば体操」をオススメしています。下記に正しいやり方の動画をアップしています。やり方によって効果が大きく異なるので、良く見ながらしっかりと真似をして見て下さい。1日1回5分〜なのでカンタンに始められます。
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